君たちはどう生きるか、ハナクソみたいな感想(ネタバレ無くは無い)

1350文字 3分

 

先週ちょうど君たちはどう生きるかを見てきました。岡田斗司夫YOUTUBE切り抜きを見て育ったこじれヲタク視点から気になった部分を書きなぐってみます。ネタバレなくはないです。

・ポスターの青鷺

 このポスターにもなっているアオサギを着た何か、そしてメッセージ性の高そうなタイトル。このインパクトにやられた人がツイッターに多く見受けられました。映画館に行ったとき、グッズ関連コーナーも本当にこのイラストを使ったものしかなくてびっくりしました。もちろん今回のジブリのPR戦略の一環でもあるんですが、ここまでこのアオサギ単体で推すんなら何か重要なキャラクターなのではと期待させますね。

 ところがこのキャラ、ストーリーの進行に最後までお供するキャラではあるものの全然メッセージのあるキャラではないし、そのうえ「君たちはどう生きるか」というタイトルすらストーリーと関連が薄く、行ってしまえばポスター詐欺一歩手前の状態です。そこで岡田斗司夫YOUTUBE切り抜きに毒されたわたくしは、ここからいらない深読みを試みました。その結果次のような考察に至りました。

 

・こいつはツイッターを始めとしたSNS文化のメタファー

 青い鳥=ツイッターという安易な関連付けからスタートした考察ではあるんですが、この鳥、映画上では実にかっこよくて自信満々という特徴があります。ところがそれは着ぐるみで、中に入ってるのはジブリ特有の汚い鼻を持ったおじさんです。おじさんは着ぐるみから顔をだすと途端に自信を喪失し、おどおどします。映画上でも主人公がアオサギの着ぐるみを損傷させた際にえらいうろたえ様をみせるのが印象的です。

 これはアオサギの着ぐるみ=アバター、アイコン、インスタで作り上げたかっこいい自分で、それを剥がされることに恐怖する自信のない自分みたいな表現ではないでしょうか。

 

・しかしこいつはストーリー上の主人公要素を何一つ持ってない 

 結果として「このかっこいい鳥の着ぐるみを着た何か」と「意味深なタイトル」に魅了させて映画を見に行かせる広告効果は間違いなく高かったんですけど、そんなストーリーの根幹とぜんぜん絡んでないこのアオサギが広告の顔として、またストーリーとあんまり関係なさそうな映画タイトルとともに並んでいる理由がさっぱりわかりません。意味が分からないからこそ深い意味があるのではと考えます(病気)。

 

・インコの世界で大量のインコが人を食おうとする

 これは自分勝手な正義執行の全能感に毒されたインターネットゴブリンズが、正義の名のもとにネットリンチするメタファーではないでしょうか。ちょうど炎属性の魔術使いも登場しますし、炎上とかけているのかもしれません。

 

・結論 そう考えるとストーリーの各部分が現代SNSメタファーで説明できそうな気がする

もしかしたらこの映画は宮崎さんから私たちSNS廃人に対する助け舟なのかもしれません。みなさんもインターネットに依存し、インターネットで怒っちゃうような残念な人間にはならないようにしましょう。そのためには現実世界を充実させ、インターネットに依存しない・インターネットのあらゆる事象を眺めつつもいちいち感情が動かされない達観したインターネッターになるなどといったことが肝心だと私は考えます。

 

そのほか気になったワード

・時の塔

・禁忌を侵した

・トトロにおけるトトロの森侵入のセルフオマージュのようなシーン

・どう生きるか が どう生きろか にみえる(もののけ姫のセルフオマージュ)