男性が生まれながらにして持つ属性、呪い。

・「男性」という属性が持つ呪い

名古屋市長の某中年男性が他人の金メダルを齧って大顰蹙を買ったメダルイーター事件は皆さんも記憶に新しいと思います。この中年男性が行った行為は感情面で大きな嫌悪感を与えてくるのですが、メダルをかじるという点だけに限ればいろんなアスリートが公の場で見せて認められているはずです。なぜこの件に関してここまでキモかったか。この事件をきっかけに、今まで何となく感じていた概念的なものを形にして考えるようになりました。

 

名古屋市某中年男性がキモかった理由

属性には呪いが帯同します。男性という属性が持つ呪いは「暴力」「権力」「不衛生」、この3つです。呪いとは一種の偏見・差別であることは間違いないのですが、誤った偏見であると断定をしたいものの、人類の歴史的・文化的側面からあまりにも偏見の根拠がそろっています。戦争をはじめとした血なまぐさい戦闘は男が担って来たし、権力の座にはたいてい男性がついているし、体臭が臭い・髪がみすぼらしいと言えば男性に多くみられます。根拠が濃厚すぎるため、否定することは非常に困難です。また、この呪いは加齢とともに威力を増します。例えば14歳の少年が成人女性に向かって性的な発言をしても冗談だろうで済まされる可能性がありますが、35歳の男性が同じことをすれば女性は身の危険を感じすぐさま男性から距離を離すでしょう。これは加齢とともに発言に説得力が増すからであり、呪いの威力を底上げしているからです。

 

話を名古屋某男性市長に戻すと、他人のメダルをかじった業そのものに加えて、権力の座"市長"に就いてる中年男性、という成熟しきった呪いがその行為をより一層キモくしていると私は解釈しました。男性は加齢とともに、呪いをうまく隠したりごまかしたりすることが必須なのです。だからこそ男性の呪いに対抗しうる紳士的という概念が、不思議といろんな異なる地域で同時に発展してきたのではないかと推測します。

 

・自身の立ち回りの見直し

これに気が付いた30代男性の私は、意識して自分は「暴力」「権力」「不衛生」の呪いを持っている自覚を持ち、発言や行動をひとつひとつ注意するようになりました。この変化を世間では丸くなった、大人になったの一言二言で済まされると思いますが、丸くなったの本質を理解しないとおそらくどこかで名古屋市長と同じミスをしてしまっていたでしょう。

 

・呪いへの対抗策、

いわば、「自分は紳士である」という証明書のようなものが存在します。「清潔感を出すことに尽力する」「家庭を持つ」「複数の異なるコミュニティの参加者になる」です。言い方を変えると世間体ともいえます。男性は年を取るごとに、ただそこに立っているだけで紳士証明を要求される存在になります。あなたは突然暴力を用いませんか?と見えない世間に問われてるのです。家庭を持ったり複数のコミュニティの参加者になることは、はっきり言うと私にとって恐ろしく困難だ。今の時代、私と同じ境遇の人、増えてるのではないでしょうか。

 

・結論とまとめ 清潔感第一、下ネタを言わないようにする

私も7年くらい前はおっぱいだのなんだのとインターネットにたくさん書き込んできた身です。誰が見ても冗談だと明確にわかるような発言ではあるものの、自身が呪いに満たされ始めた身だと思うとこれらが「暴力」に形を変えて相手に伝わります。

 

さて、ここで一つ大きな問題が発生します。

高田純次の有名な発言「年寄りは説教、昔話、自慢話の3つだけはしちゃいけない」「だから僕はエロい話しかできないんだよね」

そう、呪いに満たされ、呪いを払拭するを持たない男性は下手な発言ができないのです。これが無敵の人が生まれる入口なのかもしれない。