ライザのふともも革命 ライザのふとももとザクレイジョーカー理論

 ライザのふとももを太いと思う人は多いだろう。長い歴史の中でふとももが太いキャラは沢山存在したが、なぜライザに限りmemeになる勢いでここまで騒がれたのだろうか?そこにはライザのふとももにある違和感、二次元表現の限界突破があったからではないか、という説を私は提唱したい。この記事ではそれの解説とそれを裏付けるいくつかの根拠を並べていく。

 尚、前提としてライザはトリダモノ氏が描いた公式イラストのみをライザとして扱うこととする。(ゲーム内3Dモデリングだと体型がちょっと違う)

(3020字 8分)

 

 

併せて読む→

www.4gamer.net

 

・序章 なぜ私たちはライザのふとももに注目してしまったのか

 確かにライザのふとももは太いのだが、インターネットmemeになるほどのインパクトがあるかと言われるとやや疑問がある。meme化するなら3rdのチュンリーくらいのインパクトは欲しいものだが…私はここにトリダモノ氏のふとももに対する熱い情熱が関わっていると考えている。

↓3rdのチュンリー

 

・ふとももに視線が誘導させられるマジック

まずはこの画像を見てほしい

ライザ1の公式イラストはホットパンツとベルト、サイハイブーツ、そして右手の手袋で茶や赤の濃い色が使用されていて、それ以外は淡い色で統一されている。これは色の濃淡によって視線をふとももに誘導する効果を狙っていると考えられる。また、注目すべき点としてふとももに添えられている右手のみ手袋をしていて、ふとももに添えられてない左手は手袋をしてない。筆者はカメラ写真の構図を少しかじったことがあるが、これはホットパンツ、右手袋、サイハイブーツでふとももを囲うことによって枠・窓型構図(フレーム構図)と同じ効果を発揮していると考えられる。左にも手袋があると視線誘導の邪魔なのだ。

 

枠・窓型構図参照↓

logcamera.com

 これらの工夫で、第一段階として私たち受け手はふとももを注目することになった。ではそのふとももには何があったか?タイトなホットパンツとサイハイブーツで締め上げられ膨らんだふとももが露出しているのである。

 

・ライザのふとももの違和感

まずライザの足をよく見てほしい。

 一般的に「ふともも(股関節~ひざ)(青線)」と「ひざ~足首(赤線)」の長さは比率的に1:1に近くなるように描かれるが、ライザの足はふともも(股関節~ひざ)(青)よりもひざ~足首(赤)のほうがかなり長くなっている。また、ふとももの太さとは真逆に、ひざ~足首はいわゆるモデル体型かのようにほっそりと表現されている。太いふとももは肉感的、悩ましい印象を与え、細長い膝下はスタイリッシュで大人びた、スポーティな印象を与える。この対比効果によって、私たち受け手はライザのふとももを肉感的でありながらスタイリッシュでもある印象を受け、また必要以上に「太い!」と感じてしまうのだ。

 

ミミロップ体型

このふとももが太くてひざ~足首が細い体型を筆者は「ミミロップ体型」と勝手に呼んでいる。

ミミロップ

このミミロップ体型、手塚治虫がウサギやネズミなどの旧げっ歯目動物をキャラクター化するために開発し、それがミミロップを経て我々動物擬人化界隈に脈々と受け継がれてきたデザインだと筆者は勝手に思っている。

手塚治虫が開発した(と筆者が勝手に思っている)ミミロップ体型の始祖

実はこのミミロップ体型、あくまで動物を擬人化したアニメライクなキャラクターをデザインするのに活用される技法であり、リアル等身に寄ったキャラクター"ライザ"に用いるのは違和感が出て本来は困難なのだ。それを成功させた要因はサイハイブーツにあると思われる。太いふともも細いひざ~足首を同じ色でシームレスに接続することで違和感を抑える効果を果たしているのだ。

↑茶色一色のサイハイブーツによってひざ関節の位置が分かりにくくなり、またふともも/ひざ~足首の太さ差が目立ちにくくなる。結果ミミロップ体型を人間キャラに適用した際の違和感をだいぶ抑えている。

 

 しかし、本当にそれだけで違和感を抑えきることができるのだろうか?まだ何かあるはずだと思考を巡らせていたところ、思わぬところから解へのヒントを得ることができた。それがこれである。↓

 そう、天才トリダモノ氏はデフォルメが難しいリアル等身寄りのキャラクター"ライザ"を、細部にまで拘った繊細で鮮やかな画力で描き切ることで、ミミロップ体型のような強めのデフォルメであろうともおかしいはずがないと私たちに強引に納得させる圧をかけているのだ。つまり、ザクレイジョーカー理論である。ザクレイジョーカーは歩いているだけでめちゃめちゃうまく見えるし、ショートジャンプをひとつするだけで芸術にみえてくる。普通のジョーカーなら通せないような太い択や連携も、ザクレイジョーカーならばザクレイジョーカーがザクレイジョーカーたる"圧"を使って通してしまう。私たちはザクレイジョーカーに憧れるのと同じように、ライザのふとももに憧れたのだ。

 

 余談だが、筆者はこのふとももとひざ~足首の長さが違う違和感を厳密に確認するためにライザの公式水着イラストを探したのだが、なんと足先まで映っている公式イラストが見つからなかったのだ。もしかしたらこの違和感は公式も認識しており、ふとももとひざ~足首の長さが違うことをわかりにくくするためのサイハイブーツを描写できない水着イラストでは足先描写禁止令が出ているのかもしれない。

 

・ライザのふともも まとめ

・トリダモノ氏は初めからライザのふとももに注目してもらうための罠を敷いていた

・ライザはそのふとももを強調するために、あえてミミロップ体型を採用した

ミミロップ体型は本来アニメライクなキャラに使用されるデザインだが、サイハイブーツとザクレイジョーカー理論を巧みに使いふとももの違和感を抑えきることに成功した

 

 

・あとがき ライザのふとももは解放する

ここまでがライザ1のお話である。ここからは2と3の話。

 

↓2のライザ

ライザ1の成功によって、「ライザのふとももは太いものだ、太くても別に違和感がない」概念を大衆に植え付けた確信を得たのか、ふとももひざ~足首の違和感を抑えるために存在したサイハイブーツを片側だけ無くすという英断に出る。その代わりに足首まであるブーツだけ残すことによってふとももひざ~足首の長さの差の違和感だけはなんとか抑えている。違和感を抑える要素が減ったため、1を経ずに2を見た人は違和感を覚えるかもしれない。

 

↓3のライザ

サイハイブーツが戻る。

3枚目のイラストはサイハイブーツを履いているものの姿勢と構図の関係でふとももひざ~足首の違和感をうまく抑えることができなくなっている。1や2のようなタイトな衣装で締め上げることでふとももを強調する方向性からは離れ、あくまで自然な太さを強調したデザインになった。ナチュラルに太すぎる。これなら3rdのチュンリーにも立ち向かえるかもしれない。

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3月サウナ旅 笹塚/錦糸町/神田

笹塚駅 天空のアジト マルシンスパ
錦糸町 サウナ錦糸町 (カプセルイン錦糸町) 
錦糸町 黄金湯
・神田駅 kanda | saunalab
3月の就職祝いで関東のサウナを巡ってきました
 
笹塚駅 天空のアジト マルシンスパ http://marushinspa.jp/
平日2時間 2200円
土日     2400円
ここはそこまで話題になることはないものの「関東 サウナ」で検索をかけるとよく上位に引っかかるということで何となく知ってはいた場所。いつかは行きたいと思っていたので今回思い切って訪れてみました。新宿から一駅という好立地なので意外と行きやすい場所にあります。
 
あるもの
デカい水風呂、白湯、雰囲気・質ともに高いサウナ1室、休憩の椅子がたくさん、実質外気浴
 
値段のわりに狭いし設備の揃えがしょぼい!・・・と、思うところはあるものの、狭いなり設備少ないなりにめちゃめちゃ設備ひとつひとつがサウナ好きな奴らの好みに合わせてて好感が持てる感じ。開幕目に付くのはデカい水風呂で、これ何が凄いかって白湯の槽よりもデカくて絶対昔は逆で運用していただろって思わせるところ。初見は白湯に入ろうとして水風呂に入ること間違いなし。で、サウナはというと12人で満員になるものが一室あるのみ。しかしながら、テレビのような野暮なものはおいて無く、北欧建築の内装をイメージさせるようなログハウス調の木材とレンガや岩壁で彩られたサウナ室内は雰囲気抜群で、湿度温度ともに高水準。めちゃめちゃ予算かけられてるのがうかがえます。最高の雰囲気の中温まった後は狭い割に大量に用意してあるスタンダードな白プラ椅子に座りながら少し空いた窓から入る風で実質外気浴を堪能。
 
まとめ
結構な値段のわりに設備少なくて狭いけど立地と様々な工夫を考えればアリなサウナ。一駅隣の新宿にはコスパバランスブレイカーのソラスパ・新宿区役所前カプセルホテルや高水準志向の天然温泉テルマー湯があるため差別化が難しい中かなり頑張ってる。平日に訪れたため、休日だとこの狭さがどう出るかが未知数。
 
 
1時間 800円
2時間 1000円
 
あるもの
めちゃめちゃ熱いサウナ、めちゃめちゃ熱いサウナの中にさらに熱いサウナがもう一室、デカい水風呂、水風呂の中にちょっとした滝みたいなやつ、薬湯、外気浴
 
ここはサウナとして行ったというより安いカプセルホテルを探して泊まったらここにもサウナがあった感じ。まず語るべくは昨今のサウナブームにほだされたにわかどもに一切こびない圧倒的硬派スタイルであること。サウナは熱ければ熱いほど良しとする旧世代ジャイアンツ型サウナは120℃に達しもはや整うとか整わないとかいうくだらない概念を過去にしていきます。なんの偶然かこっちのサウナも「これ明らかに白湯だろ!」と思えるでかい浴槽が水風呂だったりの初狩りを搭載。これ流行ってるのか?特筆すべきは外気浴で、暗いビルに囲われた狭い空間がすごいエモーショナルをたたき出しながらビル風を集めて他にない雰囲気を提供してきます。
 
まとめ
とにかく安い!硬派サウナにも造詣があるという人はローテーションに組み込みたいサウナになるんじゃないかと思った。
 
1時間30分 1200円(タオル+サウナ)
 
クラウドファンディングでなんたらかんたらで有名な銭湯。
 
あるもの
サウナ、あつ湯ジェットバス(言うほど熱くなかった)、薬湯、炭酸泉(ぬる湯)、水風呂(ちょうどいい)、水風呂(広くてクソ冷たい)、外気浴
 
特徴は何といってもコスパ最強クラス!ベースが銭湯ということで1200円でこれほどまでに設備の充実と広さが兼ね備えられているのは初めてだった。スカイツリーソラマチが近いので観光がてらに行くのに抜群!あつ湯がほぼ白湯。薬湯がよくある正露丸風の匂いがする物を流す設備的なやつ・・・じゃなくて家庭用の入浴剤をスタッフが定期的に入れていくタイプなので気楽に堪能できる。炭酸泉が実質的なぬる湯を兼ねていてサウナ後の入浴に最適。サウナは12人が入れるほどの広さ、清潔感溢れる作りで、熱すぎず緩すぎずでちょうどいい感じ。そして外気浴はそれなりの広さがありつつ都内サウナとしては好ポイントになりえる空が見える開放感。ほかにもオリジナルクラフトビールやら小レストランもあり。ウチから遠いからまた行きたい!ってなるようなものではないんだけど、これ活動圏内に住んでる人はこれ一択でもいいんじゃないかと思わせるほど全体的に高水準でまとまってる印象を受けました。
 
注意点
人気過ぎてちゃんと時間選んだり予約しないとせっかく言ったのに何分待ち~みたいな状況になりそうなので、ふらっと感覚ではいかないこと(平日17時に訪れたら15分待ちになった)
あと小レストラン内ではオリジナルクラフトビールを注文できません。
 
 
神田駅 kanda | saunalab http://saunalab.jp/kanda/
1時間30分 2700円
 
皇居から徒歩10分圏内にある意識高い系サウナ。
 
あるもの
シャワー室、タイプが違うサウナ3機、冷凍室、冷凍室前の休憩空間 のみ
 
スシしかりラーメンしかり、文化が大衆化すると必ず現れるのがいわゆる意識高い系と呼ばれるコンテンツ。料亭を模した寿司屋が登場したり、素材や盛り付けに必要以上にこだわってみたりと。その例に漏れず現れたのがこのサウナ。五反田ドシーなど、結構都内には浴槽がないタイプのサウナがあるけど、シャワー室以外排水設備なし、シャワーとサウナと冷蔵室のみ。これを硬派ととらえるかちょけてると捉えるかは分かれるところ。どちらかというと雰囲気を満喫する要素が強くて、サウナ室と休憩室は全力で北欧の雰囲気を取りに行っていってるのは好印象。サウナを楽しみたい人にはおすすめできないけど一回行ってみるくらいなら面白いところだと思う。この全力の雰囲気に加えて完全予約制で超少人数制のシステムのおかげで圧倒的に静かで落ち着ける空間を超都内で満喫できると考えれば、この値段もアリかも?

ソジョーンは聖域となるか。弱体化されにくいヒーローやロールがある

オーバーウォッチ1の歴史上、強さが問題だと大して叫ばれてないにもかかわらず弱体化が入ったり、逆に叫ばれ続けても弱体化が入らないものがあります。

めちゃめちゃ弱体化されやすい部類・タンク

オーバーウォッチはタンク・ダメージ・サポートの3職に分かれています。一見するとタンクはチームの盾となり、ダメージが火力を出し、サポートが全体を支えるというバランスになっているように見えますが、実際はタンクが体力と火力を武器にエリアを確保し、サポートが全体を支えながら火力を出し、ダメージは火力をだして試合を動かすきっかけを作るというバランスになっています。実はダメージロールっていなくても試合が成立するのです。OW1のメタ史でもロールロック(タンク2ダメージ2サポート2の編成を強制する後期に作られたルール)が始まるまではダメージ枠を採用しないか1枠にする戦法も何度か登場したし、ロールロック後から現在に至るまでも「タンクが仕事しすぎててダメージが活躍しないまま勝利してないか?」という試合もままあります。結果、タンクが強いとダメージの存在価値が薄れるので、タンクはめちゃめちゃ弱体化を食らいやすいロールになっています。タンクロール間のバランスとともにダメージロールとのバランスでも調整を考えられるのです。

 

弱体化されやすい部類・ウイドウ以外のヒットスキャン射撃

ヒットスキャンとは本来即着弾の射撃を意味する言葉であるがオーバーウォッチではそこから転じて狭義にソルジャー、キャスディ、アッシュ、ウイドウの遠距離の即着弾精密射撃が可能なヒーローをさす言葉になっています。ウイドウを除く彼ら+バスティオン、アナ、バティストの射撃はゲーム全体のバランスを見ながらちょくちょく調整が入ります。理由としてヒットスキャンダメージロール間での役割バランスをとることと、ヒットスキャンが強すぎるとファラゲンジエコーが動けなくなるのを危惧していると考えられます。ソルジャーは射撃ダメージが19と20を行ったり来たりしているので、彼の調整を見てればブリザードが今ゲームをどういう調整にしたいのかなんとなくわかったりします。

 

弱体化されやすい サポのヒール速度/量

サポートのヒール速度/量はたびたび調整が入ります。特にマーシーのような継続ヒールタイプのヒール速度とアナのナノブや昔のブリギッテのパックのような即時回復は目を付けられることが多いです。

 

部分的聖域(弱体化されにくい)部類

・ゲンジの龍撃剣(ナノ龍剣)、ウィドウのメイン射撃、ハンゾーのメイン射撃の3つ。

これらは昔からたびたび文句を言われてるけれど動画ウケがいいからなのかOW1中期以降デカい弱体化が入りませんでした。一応OW1→2にかけて龍撃剣ダメージが10下がって110になってたらしいけどまあここから性能下がることはないでしょう

彼ら3人は弱体化されるとき、ほぼ必ずこの3つの要素以外が調整されるし、3つの要素が調整されたとしてもそこまで大きくないものばかりなので、練習しておく価値が高いヒーローだといえます。

聖域

性能が近距離軸であるが故にメタの影響を受けやすいヒーローですが、どうもトレーサーを全体のバランス調整の軸としているっぽくずっといじられないことで有名です。一応OW1のときにultパルスボムダメージが400→300→350と大きく変遷したことはあったけど、それ以外ではトレーサー自体にでなく対トレーサーとして他が強化されることのほうが多かったです。常にある程度強いし、はっきり言って最も練習する価値が高いキャラの一人でしょう。

 

ソジョーンはOW2の聖域となるか

OW1の顔がトレーサーで聖域ならOW2の顔になりつつあるソジョーンは聖域になるのか?すでに初期からナーフが入ったが、ほぼヒットスキャンヒーローである以上さらなるナーフがある可能性もあるし、もしかしたら聖域補正でこれ以上ナーフが入らないこともあるかもしれない。

【OW2】カウンターピックは重要。だが重要視しすぎるのは非常に危険、理由4つ。

(1940文字 5分)

 

オーバーウォッチといえばカウンターピック、カウンターピックといえばオーバーウォッチ。そのときの戦況に合わせてヒーローを変えることがこのゲームのウリの一つであります。OW2からは、ヒーロー変更時に30%までultゲージを引き継ぐ新仕様になったことでよりその意味が大きくなりました。しかし、ここで注意しなければならないのはカウンターピックは可能ならば可能であるだけしたほうが良いかというと全くそうではないのです。カウンターピックするうえでの注意点やデメリットを並べたい。

 

  • 理由1 今作は受け的思考のカウンターピックが強くない

OW1と比べるとだいぶ弱いです。原因として、OW1でカウンターピックの帝王だったマクリー=フラッシュバンさん、ダメージロールドゥームフィストが不在、そしてブリギッテのバッシュのスタン効果削除の点があげられます

↑OW2にいるのは、マクリー=フラッシュバンさんのそっくりさんである

またタンクが一人減ったことで、敵味方のダメージロールのプレイヤースキルバトルがより明確に発生するようになり、受け的思考で相手をいなしたりハメたりするような戦略はおおむね過去のものになりました。

 

  • 理由2 そのカウンターピックは本当に必要か?  

特に対レッキングボールでよく発生しますが、相手のレッキングボールがめんどくさくはあるが試合を支配まではしてない時、ハードカウンターであるからと言ってソンブラやホッグをだして楽しようとすると思います。しかしこのタイプのカウンターピックは非常に危険です。OW2は強みを押し付けるのが強いゲームなので、自チームの強みを欠いてまでカウンターピックをする価値があるかどうかは常に考える必要があります。

 

  • 理由3 負けにくくはなるが、勝ちにくくなる 

これはダメージロールの、1試合1試合の話ではなくプレイヤーの成長としての話です。カウンターピック原理主義としてプレイしていると「下振れを極度に嫌う」「有利を押し付けて、相手より少ない練度で勝つ」「ピック幅が無駄に広くなる」傾向にあります。結果として難易度が高くないヒーローを浅くたくさん使うことができるようになるが、ゲンジトレーサーウイドウなどの難易度が高い代わりに強さの上限が高いキャラをつかうことができないプレイヤーになります。結果、爆発力と上振れがない、成長の遅いプレイヤーが完成することになります。

↑この辺のキャラを好んで使う感じになる

↑ここら辺を使うのをためらうようになる

↑色気を出して妥協択になりえるアッシュ

  • 理由4 ウイドウゲーが開幕したとたんに打つ手無し

実体験に基づく、最大のデメリット。相手のウイドウが暴れてるときの対策といえば、ウィンストン、レッキングボール、トレーサーゲンジで強襲を仕掛ける、またウィドウやハンゾーでスナイパー合戦に持ち込むの2種類あります。これらのメンツをみてわかる通り、対策のためのヒーローはウィンストン以外どれも(カウンターを遂行するための)難易度が高く、そのウィンストンですら相手にリーパーというハードカウンターがいるだけでだいぶ動きづらくなります。対ウィドウ用にウィドウを練習するのであれば、それもう普段のヒーロープールにウィドウを入れとけっていう話になってしまう。

難易度が高い対ウイドウ兵器のみなさん

 ← 

リーパーやホッグに守られた頭抜いてくるウィドウはまじでヤバイ

 

おまけ カウンターピックを行うときのコツ

カウンターピックをするときはカウンターピックを「したのか」「させられたのか」を意識すると良いです。一見すると言葉遊び・メンタル論のようにみえますが、この考え方には強みをうまく押し付けたほうが勝てる、押し付けられたほうが負けるOW2のゲーム性があります。

 

・カウンターピックを「した」認識の場合

自軍と敵の戦況は五分か微不利、相手に若干先手を取られてはいるが今からカウンターピックをすれば挽回が見えるという状況。また、カウンターピック先のヒーローもそれなりに使い込んでる。

→勝利も十分視野に入るゲームになる

 

・カウンターピックを「させられた」認識の場合

敵チームの誰かが大暴れしていて、戦況は不利、すでにスノーボールが始まろうとしている状況。カウンターピック先のヒーローは練度が足りてないかもしくは敵の暴れているヒーロー以外のメンツに苦手なヒーローが存在する状況。

※スノーボール

https://d3watch.gg/?p=21145#toc23

→苦しい試合展開になり、そのままプレイしていては勝利が見込めなく、大胆な戦略変更や味方の覚醒を祈ることになる。

【OW2】メタの再現に拘ってはいけない 構成の強さには二つの軸がある

2022/12/20 2600文字 5分45秒)

負けにくくなるための考え方(≠勝ちやすくなる考え方)

 

覇権のFPSがひとまずの落ち着きを見せたこのタイミングでリリースされたことで、OW2はひそかに盛り上がりを見せています。ありがたいことにyoutubeSNSの発達で、数々の先人達の開拓を私たち一般プレイヤーが享受する機会が増えました。上から降りてきた攻略・知識・情報で特に話題になるのがメタ構成だと思います。それの多くはバランス調整によって環境が変わった時、「今はこの構成が強い!」という話が上から降りてくるものです。また、私はこういった上から降りてきた攻略・知識・情報を便宜的にきれいな攻略と呼んでいます。

 

上から降りてくるというのがミソで、降りてきた情報が必ずしも自分の環境で活きてくれるとは限りません。上の環境と自分の環境とにスキル差、ゲーム理解度の差があるので、このギャップを理解してキャラピックができるようになると技術ではなく知識の面で上達し、負けにくくなるプレイを獲得することができます。

 

格闘ゲーム界隈ではプラチナダイア相当のプレイヤーがキャラランクやキャラダイアを自分なりに考えて発表し、それが嘲笑されるということがたまにあります。しかしOW2においては、こういった「練度が高くない自身の環境で通じる攻略・知識・思考」というのが負けにくくなるためにはとても大事になってきます。このブログ内ではこういった自身の環境でのみ通用する攻略・知識・情報を便宜的にカジュアルな攻略と呼んでいます。カジュアルな攻略はインターネットの海で見つけることがほとんどできないので、知り合いから聞く、自分でプレイを重ねた結果その攻略にたどり着くことでしか獲得できません。

 

さて本題。

構成の強さには二つの軸がある

「リーパーソジョーンキリコルシオメタ環境(OW2最初期環境)のとき、上位の人たちが言った通りこの構成はめちゃ強かったよ、リーガーはザリアじゃなくてウインストンが選ばれてた程度の違いはあったけど・・・」

情報に敏感になりながらオーバーウォッチ2をプレイした人はこの初期環境をこう思ったかもしれません。実はこれ、上から降りてきたきれいな攻略とカジュアルな攻略が一致したメタです。

構成の強さには、その構成のポテンシャル/強さの上限の高さ軸と、上位勢のプレイを再現しきることができなくてもある程度の強さが保証されている強さ下限の高さ軸があります。このリーパーソジョーンキリコルシオメタは、上限・下限どっちも高かったといえます。このブログで取り上げたいのはもちろん強さ下限の高さ軸のほうでございます。

 

オーバーウォッチ2の構成は原則大きく分けてダイブ構成・ポーク構成・ラッシュ構成の3系統があります。

ww.youtube.com

↑めっちゃわかりやすい参考資料

練度が低い環境では、フォーカス/エイム/スキルの使い方が甘い(=火力が低い)、息が合わない、前に出るタイミングが遅い、甘い差し込みをしてしまうという特徴があります。ラッシュ構成はこれらの特徴をすべてリターンに変換しやすいのです。

ラッシュ構成 範囲回復とスピード速度UPスキルを軸に耐久力が高く近距離戦に強いヒーローで固まりながら敵陣めがけて突進する戦術。

【改訂】🆕オーバーウォッチの用語集(2022/11/9) | d3watch.gg

 

リーパーソジョーンキリコルシオメタもこれ。

 

  • フォーカス/エイム/スキルの使い方が甘い(=火力が低い)

ラッシュっぽい構成の硬さを存分に発揮できるようになります。お互いの火力が低ければ、どれだけグダっても最終的に構成の体力差で圧すことができます。初心者に優しい。

 

  • 息が合わない

ラッシュっぽい構成はシンプルに固まって動けばある程度形になるので、息を合わせることに意識を割かなくても良い場合が多いです。

 

  • 前に出るタイミングが遅い

タイミングが命のダイブ構成と違い、ラッシュっぽい構成は好機の際に前に出るのがある程度遅くてもそこまで問題になりません。また、これはきれいな攻略では絶対語られませんがむしろ前に出ないでことで相手がミスり(=相手のゲンジトレーサーとかが甘い差し込みをしてくる)それを前に出なかったがゆえに安定して狩ることで結果的になんかリターンを得ちゃったというパターンも多々出てきます。一応注意ですが「前に出なくても何とかなることがある」のであって「前に出なくてよい」ではないです。

 

つまり練度が低い環境ほど防御力が高い構成が強いです。それゆえに、ラッシュっぽい>ダイブっぽい>ポークっぽいの順で強く、そこからまた少し練度が上がる環境になるとラッシュっぽい≒ダイブっぽい>ポークっぽいの順になります(もちろんその時のメタによるが傾向として)。

 

 

それでも今はドゥームトレーサーのダイブが下のほうでも強い。何故か。

ダイブ構成というのは体力を犠牲に機動力とフォーカスで先に1キルとってしまおうという構成す。本来バランス的には複数のヒーローでフォーカスしながら飛んで初めてキルが見込めるというものですが、今の環境はなぜか単体でキルを見込める性能をもつヒーローが2体飛んできます。っていうかドゥーム自体がめちゃ硬いキャラというのも関係がある気がする。

 

そろそろスキルレート帯ごとの環境乖離が始まる可能性がある

推測になるが、バランス調整班は初期環境をザリア、次にドゥームトレを意図的に強くしてOWの基本的でわかりやすい構成であるラッシュとダイブを新規プレイヤーに学んでほしかったという意図があるような気がしてなりません(ソンブラゲンジが初期にナーフ入ったのもその意図と推測)。二つの異なる構成を経て学んだのち、現在ブイブイ言わせてるわかりやすく強いヒーローが整えられることがあれば、上のほうではこういうメタだけど俺たちはこっちのほうが勝てるという考え方をし始めるでしょう。実際OW1のときに、どれだけ上位環境がラッシュ以外になっても下のほうのレート帯はハルトザリア軸構成(ラッシュ、もしくはラッシュに近い構成)の構成が人気で勝率が良かったデータもあります。上位勢の攻略をそのまま採用するのではなく、自分たちなりの改造を加えて負けにくい戦略の考え方ができるようになると、オーバーウォッチまたはまた少し楽しいゲームになるはずです。

↑メタ入りこそしないがそれとなく環境に刺さり続けてるおじさん

 

【ORAS/スマブラSP】主人公になれなかった彼の人・ヒガナを救いたい

 

↑ヒガナさん

(1960文字 3分40秒)

自分はポケモンブーム第一世代の初代から本編は原則プレイしてきましたが、ルビーサファイアだけはずっと未プレイでした。それが長い間心の中で引っかかっていたのですが、スマブラSP環境においてルビーサファイアをプレイしたいという気持ちを増幅させるきっかけがあったので、この度2022年5月のゴールデンウイークを利用しついにリメイク作品オメガルビー/アルファサファイア(以下ORAS)をプレイするに至ったのです。

 

きっかけはスマブラSPの1ステージ「ポケスタ2」でした。このステージはバランスの良さからアイテム無しタイマン連中のスマブラシーンにおいて見ない日はありません。このステージの中に「戦闘!伝承者ヒガナ」、ORASのBGMがありました。ポケスタ2に採用されているBGMは、スマブラコミュニティ(≒耳の肥えたゲームオタクたち)の間で評価が高いものがそろっています。その激戦区ともいえる中でも一定の人気を誇る「戦闘!伝承者ヒガナ」の存在は、自分にルビーサファイアをプレイしたいと思わせるのに十分でした。

↑こういう舞台で流れるヒガナ、ずるい

もちろん、高い評価を受けて気になるというだけでなく、相当自分好みなBGMだったのもあります。ルビーサファイアをプレイしていなかった自分にとって、この戦闘!伝承者ヒガナを初めて聞いた日からORASを初プレイするまでの期間は「ヒガナはどんなキャラクターなんだろう」という空想を楽しく沸かせるものになっていました。シリアスな曲調、使命感や現実の厳しさのようなものを想起させるメロディ、そして伝承者というワクワクさせる単語・・・。

 

プレイし終えた感想。

評判に違わぬおもしろいゲームでした。難易度的にもラティを縛れば程よく、廃人のためのシステムであったサーチ関係もストーリーで十分楽しめる満足度。テクニシャンキノガッサマッハパンチ連発の爽快感。シリーズ初の高速アタッカー草御三家ジュカインがだいぶ期待外れだったのも良し。登場勢力すべてが最終的にひとつの目標に向かっていくのは王道というほかなし。文句なし。ただひとつ、ヒガナの扱いに不満が残った・・・。

 

‐自分の中で勝手にヒガナが大きいものになっていた

空想を楽しく沸かせる期間、というのがどうもダメだったらしい。「あのヒガナさんをこんな扱いにしやがって!」という自分勝手な怒りをどう表現すればよいか難しいところではありますが、これは自分の中にあったポケモン作品に対する漠然とした不満と結びつき、異形の悪魔と化しました。

 

ポケモンに対して気になり続けていた点

ポケモンRPGの側面からみた場合、「主人公が短期間で覇者になりすぎる」という問題があります。BWあたりからどうもそういう点をストーリー側がわざわざ強調してきますし、さらにはバトル以外の要素も主人公がすごい!と。

↑僕はバトルは諦めてダンスの道に行くよと言いながら62レベルのポケモンで主人公に襲い掛かるデブ

↑兄に憧れ主人公に折られた男

そんななか問題のヒガナ

ヒガナは言ってしまえばリメイク版の追加コンテンツ。自分を揺さぶってくれたあのBGMそのもの。ストーリー終盤、ホウエンの世界の存亡をかけたシリアスな展開、明確に語られてはいないが明らかに大切な何かを失うほど自分を犠牲にしてまでホウエンを救う使命感に動く伝承者ヒガナ。

 

クリア後にいろいろな他人の感想や考察を読みました。ヒガナの立ち回りが理にかなってないとか、大事なことが語られなさ過ぎるとか、色々言われてます。そんなのはいいんです。ただただヒガナが救われなさすぎる、この一点です。伝承者としての使命、何代にもわたってホウエンを救うために動き、またヒガナ自身も自分を56してまで尽力したのだろうというのが想像できます。そんな人がポケモンの悪い癖「主人公がすごい!」の踏み台に簡単になってしまったのです。ほぼ主人公の役割であるにもかかわらず、主人公ではないという一点だけで主人公の踏み台になった上に、その救済が一切ありません。結果論だけで言えばヒガナは大事な何かを失っただけの存在になったのです。なぜ適任者がヒガナから主人公に移ったのか?一切語られないがゆえに「主人公じゃなかったから」と解釈するしかないのです。

 

↑すこ

そしてヒガナ推しに

こんなかわいそうなキャラクター、ポケモン原作史上存在しただろうか?公式で冷遇、ネットの評判も悪い。すかぽんのにちじょうは、これからもヒガナを推していきます。よろしくお願いします。